「ちょっとここで四つん這いになってくれませんか」
(えっ!?)
ふむ、それもよかろう。
「ではついでにこの背の高くなる魔法の靴を履いてもらおうか」
私はおもむろに自分の鞄(紙袋)の中から愛用のハイヒールを取り出した。
彼女が私の背中に足を乗せる。全身を貫く痛感。そして内側から湧き上がってくる背徳感。このふたつの感覚の融合こそ、この融合こそがまさにっ!!!
・・・。
だが、至福の時間はあっけなく終わった。
バランスを崩した女の子は、ぽて、という情けない音をたてて背中から私の横に落っこちてしまったのだった。
ちっ、もう少し楽しませてくれると思ったのだが。まあ仕方がない、相手は所詮素人だ。
一人ごちながら立ち上がると、同じく立ち上がった彼女がちょっと恥ずかしそうな仕草で私にこう言った・・・。